マダライモリとは
マダライモリとは?
(写真 マダライモリ)
両生類の仲間で、繁殖期、幼生時以外は陸で生活をします。
緑と黒のまだら模様の綺麗さと飼育のしやすさから人気のあるイモリです。
近年ではテラリウムやパルダリウムで飼育することも多くなってきました。
これからマダライモリの魅力や飼育方法をより深く説明していきたいと思います。
マダライモリの生態
寿命約15年~20年
サイズ約12~15cm
生息地スペイン北部、フランス南西部
分布域では低い標高から高い標高まで比較的広く生息しています。
主に落葉樹林の林床の倒木や岩の下などに隠れています。繁殖期には池などの止水域に集まり繁殖行動を行います。
マダライモリの飼育方法、繁殖方法
一般的にマダライモリは飼育がしやすい種類と言われています。
しかし気を付けなければいけない点もあるため、これから順に説明していきたいと思います。
マダライモリの飼育方法
マダライモリの大きさに合わせて、15~60cmの水槽又はプラケースなどがお勧めです。
壁を登ることがありますので、必ずフタを設置し、脱走しないように気を付けて下さい。
マダライモリは比較的寒さには強い種類です、室内であれば通常は保温の必要ありません。夏季など熱くなる場合には、保冷剤やエアコンなどを利用して温度を下げるとよりマダライモリにとって快適な環境となります。
水槽に底床を敷き、水場として小皿などに水を入れ置きます。
底床は水で浸すより若干乾燥気味の方が良いようです。
定期的に底床を掃除し、綺麗な状態を保ちます。
マダライモリに適した底砂・底床
大磯砂(当店でメインに使用)、ミズゴケ、赤玉土、ソイルなどの湿度が確保できるものを使います。
大磯砂などを使う場合は誤飲の恐れなどがあるため少し大きいサイズのものを使うと良いです。
マダライモリにおすすめの餌
虫などの生き餌(イトメ、赤虫、ハニーワーム、小さいコオロギ等)
慣れると人工餌等食べますので虫が苦手な人は人工餌がお勧めです。
尚、一般的にイモリの仲間には偏食により餌を急に食べ無くなる個体もいます。
その場合は生き餌など色々な餌を与えて様子を見ます。
当店では人工餌のレオパゲルと活イトメをメインに与えて飼育しています。
餌の頻度は数日おきで構いません。
飼育方法まとめ
ここまで飼育方法簡潔にまとめるとこうなります。
- 飼育ケースはマダライモリのサイズにあっている蓋が付いている水槽又はケース
- 寒さには比較的強いが夏の暑すぎる時期は少し対策が必要
- 飼育環境は若干乾燥気味にして水場を設置してあげる方が良い
- 環境は適度に清潔に
- 餌は人工餌や虫などの生餌
飼育のポイントをまとめてみました。このポイントさえ意識してもらえれば後は比較的楽に飼育することが可能です。
次にマダライモリの繁殖方法、雌雄判別の説明させていただきます。
マダライモリの繁殖
マダライモリは冬季になると親が水に入り、水草などに産卵するという変わった繁殖行動を行います。
その為、一年中繁殖が狙えるという訳でなく、涼しい季節になったら深い水場を作り、その中にアナカリスなどの水草を入れて準備をしておきます。
産卵を行った後、親はまた陸地に戻ります。
雌雄判別
オスは繁殖時期になると尻尾の付け根の生殖器が大きくなりますのでそれで判別したり、背中のオレンジのライン上の柄を見たりなどの判別方法がありますが、繁殖期になったオスの背中に伸びるクレストで見分けるのが確実です。
幼生時の育成方法
(写真 マダライモリの卵)
上手く産卵されたマダライモリの卵は通常半月ほどで孵化します。孵化した幼生の飼育は水槽、プラケース、水が張れるものを使用します。
(写真 生まれた直後のマダライモリ)
自然界では浅瀬の止水域に生息している為、水深は浅く(約5~10cm)、フィルターの水流も優しい物にするようにしてください。
卵から孵化した直後はじーっとして自分たちのお腹に溜まっている栄養を使い成長しますので、孵化して動き始めるまで(3日程度)は餌をあげなくて良いです。
その後はブラインシュリンプの幼生やミジンコ等、口に入る大きさのエサを与え、大きくなってきたらイトメや赤虫などサイズに見合った餌を毎日あげましょう。
数か月後、陸に上がる日が近づくとエラのふさふさの部分が小さくなってきますので、陸地を作ってあげましょう。
無事に陸に上がったら、まずは生き餌などから餌付けを行い、その後に人工餌へと切り替えるとよいでしょう。
尚、上陸後にエサを食べ始めるに1~2週間かかる場合もありますので、焦らずに餌付けを行いましょう。
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当店での飼育環境例
当店では大磯砂などを底床にし、そこにシェルターを入れ、乾いている場所と湿っている場所をメリハリをつけて飼育しております。
餌には人工餌であるレオパゲルや活イトメなどを与えています。
マダライモリの拒食について
当店で問題なくエサを食べていたマダライモリであっても、配送時のストレス、環境の変化で拒食になってしまう場合があります。
その場合はまず当店の飼育環境になるべく近づけ、ストレスを与えないような静かな環境を作り、観察は最低限に抑え、様々なタイプの生き餌(イトメ、赤虫、ハニーワーム、蚊、小さいコオロギなど)を試して様子を見ると良いでしょう。
まとめ
(写真 マダライモリ)
マダライモリは大変美しく、イモリの入門種と初心者の方でも飼育が楽とされています。テラリウムやパルダリウムの中にいる姿、餌を一生懸命にほおばる姿を見るとため息が出るほどかわいいです。
少しでもマダライモリに興味を持っていただけたら幸いです。